朦朧とした状態で耳に入ってきたアナウンサーの
「神戸は雪…」の声…
あわてて窓の外を見ると、水滴がついた窓の外の
暗がりには雪が浮かび上がってきませんでした。でも、
目が覚めました。
玄関を出ると、寒さが身に沁みます。でも快晴で
見上げた空は、グラディエーションの美しさに
しばし歩みをとめて見とれてしまいました。

肉眼では、明けの明星が東の空にかすかに輝いて
いるのが見えたのですが、夜明けが早くなって
以前のようにデジカメの写真にクッキリとは写って
くれませんでした。
電車の車窓を眺めていると、市街地に入って
長田辺りまで来ると、家々の屋根にかすかに白いもの
が残っていました。そして朝のラジオの「神戸は雪…」
を思い出しました。

灘駅でおりて駅前の広場で、菜の花の黄色い花が
鮮やかに輝いていました。「春告草」という言葉が
頭の中に浮かびました。
日中は、雪が舞い続け、時折、吹雪のように雪が
舞った寒い神戸の冬の一日でした。